公開日 2025年07月30日
熱中症は適切な予防法を知り、実践することで、発症を防ぐことができます。
厚生労働省の資料によると、近年は、ほぼ毎年1,000 人以上の人が熱中症で亡くなっており、令和6年の熱中症の死亡数(6月から9月、概数)は、2,033 人でした。
気象庁によると令和7年の8~10月の向こう3か月の平均気温は平年より高い見込みで日本の夏の暑さは年々厳しくなっております。
熱中症は適切な予防法を知り、実践することで発症を防ぐことができます。あなたやあなたの大切な人、身近な人が熱中症で大切な命を失うことのないよう、一人一人が熱中症予防に努めましょう。
1.熱中症予防
(1) 暑さを避ける
<屋外での行動の工夫>
屋外での行動を予定している場合は、熱中症警戒アラートが発表されているかどうか、外出先の暑さ指数を事前に確認しましょう。暑い時間帯を避ける、屋外で過ごす時間を短くする、日射が直接あたる場所や風通しが悪い場所は避けるなどにより、熱中症を予防しましょう。 また、外出時に暑さを避ける場所である涼みどころを活用しましょう。
<屋内・住まい内での生活の工夫>
エアコン、空調機器等を適切に使用し、涼しい環境で過ごしましょう。
<衣服の工夫>
体温がこもりにくい・風通しがよい・汗を逃がしやすい・白などの明るい色の服装にしましょう。 また、帽子や日傘をに活用しましょう。
(2) こまめに水分補給・塩分補給を行う
汗の量が多くなると、体の中の水分が不足しやすくなります。暑い時期は、こまめに、定期的に水分補給を行いましょう。また、汗をかく際には、水分とともに塩分も失われます。このため、塩分タブレットや塩分を含む飲料水などを用いて水分だけでなく、塩分も補給しましょう。
※高齢者や子ども等は熱中症になりやすいため、特に注意してください。
2.自身が熱中症になった時の応急処置
暑い環境にいた後に体調不良(めまい、こむら返り、頭痛、吐き気、倦怠感など)になった場合は熱中症の可能性があります。熱中症は、対応が遅れると死に至る可能性があるため、すぐに応急置を行うことが大切です。応急処置の方法は、特に以下の3点が重要です。
(1) 暑さを避け、すぐに涼しい場所へ移動しましょう。
(2) 水、冷えたタオル、氷などを使用し、体をよく冷やしましょう。体を冷やす場合は、手足や首、脇の下、大腿の付け根等を冷やしましょう。 また、衣服を緩め、風通しを良くしましょう。
(3) 冷たい飲み物で、速やかに水分補給を行いましょう。また、塩分タブレットや塩分を含む飲料水などを用いて塩分も補給しましょう。
(1)~(3)を行い、症状が良くなれば、そのまま休息をとり、体調が十分に回復するのを待ちましょう。吐き気等があり、自分で水分をとれない場合や、症状が改善しないときは、すぐに医療機関を受診してください。
3.周囲の人が熱中症になった時の応急処置
「熱中症の応急処置」のフローチャートに従って対応してください。熱中症は、対応が遅れると死に至る可能性があります。特に、会話ができない、呼びかけに反応がない場合は、とても危険な状態です。ためらわず、すぐに救急車を呼んでください。救急車が到着するまでの間にも、体を冷やすなどの応急処置を始めましょう。