蒲生田海岸で清掃活動 トラック2台分の漂着物を回収

公開日 2023年12月27日

アカウミガメの上陸・産卵地としても知られる蒲生田海岸で20日、市環境保全と商工観光労政課の職員が清掃活動を行い、海岸に流れ着いたプラスチックごみなどを拾い集めました。
本市の海岸には、毎年、多くのプラスチックや発砲スチロールなどが流れ着いており、景観を損ねるだけでなく、海洋生物など環境への影響が懸念されます。
また、蒲生田岬の展望台は、瀬戸内海と太平洋が交わる絶景を一望できる観光スポットで、毎年、大勢の方が初日の出を見に訪れることから、海洋環境を保全し、気持ちよく新年を迎えてもらおうと、若手職員が一念発起。約2時間かけて海岸を清掃し、2tトラック2車分、およそ260キログラムの漂着物を回収しました。

 

<活動前の状況>

 

 

近年、プラスチックごみによる海洋汚染が世界各地で深刻化しており、県内最長の海岸線を有する本市も、長年にわたり漂着ごみに悩まされてきました。ボランティア団体をはじめ、地元の漁協や企業等の皆様による海岸清掃が行われていますが、ごみの漂着は後を絶たないのが現状です。
また、蒲生田海岸は、日本のウミガメ研究の発祥地の一つで、昭和29年から69年間にわたり、毎年上陸・産卵調査を続けている世界で唯一の海岸です。それまで謎とされていたアカウミガメの太平洋回遊(日本とカリフォルニア半島間約2万㌔)の事実を確証させた場所でもあり、阿南市が世界に誇る貴重な自然文化遺産といえますが、ここ数年、アカウミガメの上陸は確認されておらず、海洋環境の悪化が影響しているのではないかと気を揉んでいます。

 

<活動の様子>

 

 

<活動後の景観>
展望台

 

海に流れ出たプラスチックは、紫外線などによって細かく砕かれて海中を漂い、生態系のみならず人々の健康にも影響を及ぼしています。
その原因となるプラスチックごみの7割から8割は、陸域、つまり私たちの日常生活から発生していると推測されています。街中のごみは、風水に運ばれ、最終的に海に行きつくことから、海岸にプラごみなどの漂着物が多いということは、それだけ私たちのまちが汚れているということになります。
潮流の関係で、市外の陸域から流れ着く物もあります。私たちは、海岸漂着物を社会全体の問題と捉え、「まちを美しく保つこと=海洋環境を守ること」につながることの認識を持ち、「まちごみゼロ」から始める海洋環境保全の取組を推進していきたいと考えています。

 

お問い合わせ

市民部 環境保全課
TEL:0884-22-3413
FAX:0884-22-0727