公開日 2021年03月26日
地球温暖化対策として自然エネルギーの利用が注目されている中において、本市海域は、風況がよく、洋上風力事業者から相談が寄せられることから、環境保全と産業発展の両立による地域振興を目的として、環境省委託事業である「風力発電に係るゾーニング実証事業※」を平成30年度から令和2年度にかけて実施し、阿南市風力発電に係るゾーニング実証事業報告書を作成しました。
※風力発電に係るゾーニング実証事業とは、「風力発電に係る地方公共団体によるゾーニングマニュアル(第2版)」に則り、関係者・関係機関等で協議しながら、環境保全、事業性、社会的調整に係る情報の重ね合わせを行い、総合的に評価した上で、環境保全を優先するエリア(保全エリア)や立地に当たって調整が必要なエリア(調整エリア)等に区域を設定するゾーニングマップの作成に加えて、ゾーニングの実効性を確保し、具体化する仕組みについて実証を行う事業です。
ゾーニングマップ
※ゾーニング対象範囲は、県境や市境を示しているものではありません。
エリアの定義
区分 | 定義 | 情報の評価項目 | |
1 | 保全エリア | 法令等により立地困難又は重大な環境影響が懸念される等により環境保全を優先することが考えられるエリア | 国定公園、鳥獣保護区、緊急確保航路 |
2 | 社会的状況等により除外したエリア | 風況及び海上インフラ等の社会的状況等から立地が困難とされるエリア |
風速6.5m/s未満、フェリー航路、伊島連絡船航路、船舶通行量が151隻/月以上、水先人乗船地点、一般貨物船舶航路、海岸線から500mの範囲内、自衛隊・海上保安庁訓練海域、海底ケーブル、重要無線 |
3 | 調整エリア | 保全エリア以外の区域のうち、社会的状況等から立地が困難と想定されるエリアを除外したエリア | 漁業権内(共同・区画漁業)、許可漁業、自由漁業、承認漁業 |
4 | 調整エリアA(漁業エリアA) | 主に漁業権漁業が行われ、利害関係者との調整等が必要なエリア | 漁業権内(共同・区画漁業) |
5 | 調整エリアB(漁業エリアB) | 主に許可漁業、自由漁業、承認漁業等が行われ、利害関係者との調整等の難易度が高いエリア(現時点では立地の困難なエリア) | 許可漁業、自由漁業、承認漁業 |
6 | 調査エリア | 調整エリアAのうち、継続調査による検討が可能なエリア | 漁業権内(共同・区画漁業) |
7 | 自然環境保全留意エリア | 各エリア内に存在し、仮にそのエリア内において洋上風車の立地が検討される場合は、自然環境に十分留意する必要があるエリアとして区分した。環境保全上の法令等の規制は受けないものの、立地にあたっては自然環境への十分な留意が必要なエリア | 重要な自然のまとまりの場(藻場・干潟等)、景観、鳥類の主要な渡りルート |
※「調査エリア」は、国で指定又は定義する促進区域(促進エリア)とは異なり、現時点で風車設置可能エリアとして示すものではありません。
ゾーニングの活用
本ゾーニング報告書を活用し、事前に地域特性を理解し、環境保全等に係る事業リスク低減等の検討を行うことで、事業予見性を高めることが期待できると考えています。今後、事業の検討に当たっては、関係者・関係機関等との協議を図りながら事業評価することが望まれます。また、事業者が遵守すべき事項を「阿南市洋上風力発電施設の建設に係るガイドライン」として定めます。
報告書・資料
報告書及びガイドライン等については、下記からダウンロードすることができます。
▢ 阿南市風力発電に係るゾーニング実証事業報告書 ⇒ 1_阿南市ゾーニング報告書_阿南市_HP公表用 [PDF:6.96MB]
▢ 阿南市風力発電に係るゾーニング実証事業報告書(概要版) ⇒ 2_阿南市ゾーニング概要版[PDF:8.49MB]
▢ 阿南市風力発電に係るゾーニング実証事業報告書(啓発パンフレット) ⇒ 3_阿南市ゾーニングパンフレット[PDF:1.61MB]
▢ 阿南市洋上風力発電施設の建設に係るガイドライン ⇒ 4_阿南市洋上風力発電施設の建設に係るガイドライン[PDF:233KB]
▢ 阿南市風力発電に係るゾーニング実証事業報告書 資料-1 各種図面 ⇒ 5_参考資料1_各種図面[PDF:3.89MB]
▢ 阿南市風力発電に係るゾーニング実証事業報告書 資料-2 景観調査詳細 ⇒ 6_参考資料2_景観調査詳細[PDF:1.26MB]
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