阿南市生物多様性ホットスポット~未来へつなごう!あなんのごっつい自然~について

公開日 2018年02月16日

 阿南市のみんなに親しまれ・愛され・尊ばれている、世界にほこれる自然豊かな場所である『阿南市生物多様性ホットスポット』について紹介します。

 生物多様性とは、たくさんの種類の生き物がいろいろ個性をもち、地域それぞれに特徴をもって、複雑な関係をもっていることを「生物多様性」といいます。私たちは、「生き物がつながり合って共に生きている関係」からたくさんの恵みをもらって、生活しています。阿南市の豊かな自然を守るために、みんなで守りたいすばらしい自然を「阿南市生物多様性ホットスポット」として2015年2月に6ヵ所を選定しました。

 

選定基準

1)希少種や固有種など貴重な生物がすんでいるところ

2)豊かな自然が残されている、もしくは地域の人たちによって保全活動がされているところ

3)次の世代に胸をはってバトンタッチできるように、持続可能な利用と保全の両立が期待できるところ

 

阿南市生物多様性ホットスポット

1)伊島 範囲:伊島・前島・棚子島の3つの島 

 ササユリがシンボルです。里山利用のなごりであるササユリを保護するため、伊島中学校が中心とした島の人たちによって、生育環境を守るための下草刈りなどが長期間行われています。その活動や伊島全体の多様な自然環境が評価され、「生物多様性保全上重要な里地里山」(環境省)に選定されています。平成28年には伊島ささゆり保全の会が設立され、保全活動を協議したり、下草刈りのボランティアが行われています。ササユリの見頃は6月です。また、伊島では、多くの希少種や固有種が確認されており、島内にある湿地と沿岸の藻場は「日本の重要湿地500」(環境省)に選定されています。伊島独自の自然環境により、特有の文化や豊かな水産資源が育まれ、伝統行事が地域の努力によって守られています。

ササユリ (第1版イラスト) (第2版イラスト)

2)蒲生田 範囲:岬・海浜・大池を含む地域

アカウミガメがシンボルです。海浜は、アカウミガメの重要な産卵場所であり「日本の重要湿地500」(環境省)に選定されており、大池の水生植物群落とともに徳島県の天然記念物として指定されています。保全活動の一つである海浜清掃は、毎年6月上旬に行われており、多くのボランティアが参加しています。また、室戸阿南海岸国定公園を代表する岬で四国でもっとも東の端にあります。灯台近くからの眺めがすばらしく多くの市民から「守りたい風景」として愛されています。

アカウミガメ (第1版イラスト)(第2版イラスト)

3)那賀川・桑野川河口域 範囲:河口一帯

 河口の風景は阿南市の豊かな自然の象徴です。シンボルであるシオマネキは、吉野川や勝浦川に並び数が多く、徳島を代表する生育場所の一つです。その他、様々な希少種や固有種が確認されています。また、この地域は稚魚にとってゆりかご的な場所になっています。

シオマネキ (第1版イラスト)(第2版イラスト)

4)出島野鳥園 範囲:出島野鳥園とその周辺

季節ごとに訪れる野鳥がシンボルで様々な希少鳥を観察することができます。ここは野鳥にとって、エサを取ったり、羽を休めることができる大切な場です。また、園内に広がる塩性湿地は、湿生植物や昆虫がすむ場所として徳島県内において、とても貴重です。湿地を保全する活動としての草刈りや、野鳥の魅力を伝える観察会が長期間行われています。

チュウヒ(第1版イラスト)(第2版イラスト)

5)桑野川上流 範囲:オヤニラミの生育範囲

この地域のオヤニラミは、徳島県の天然記念物に指定されており、地域のシンボルです。長期にわたり、地域の人々に見守られています。希少種を育む豊かな自然環境は、同時に第二十二番札所平等寺などの文化を育む環境でもあり、貴重な場所です。

オヤニラミ (第1版イラスト)(第2版イラスト)

6)太龍寺近辺 範囲:那賀川中流の南側から太龍寺に至る遍路道周辺を含めた地域

 この地域は遍路道や第二十一番札所太龍寺などの文化を育むとともに石灰岩が露頭する特殊な環境を含むことから、希少種や固有種を育む豊かな自然が広がっています。近年、新種と確認されたカタツムリ(アナンムシオイガイ)をシンボルとして、自然環境の保全や活性につなげようと活動が始まっています。

アナンムシオイガイ (第1版イラスト)(第2版イラスト)

 

保全方針

1)賢い利用(持続可能な利用)を応援する

2)豊かな自然のすばらしさ・大切さ・守り方を伝える

3)みんなが協力できるように応援する

 

阿南市生物多様性ホットスポットの詳しい内容は

パンフレット(第2版)⇓

     

パンフレット(第1版)⇒阿南市生物多様性パンフレット[PDF:2MB]

 生き物同士はつながり支えあっていきています。ある生き物が絶滅すると、生き物同士のつながりがこわれて、他の生き物も生きていけなくなり、自然の力がおとろえてその恵みも少なくなってしまいます。生物多様性の豊かな「あなんのごっつい自然」を未来へつないでいきましょう。

お問い合わせ

市民部 環境保全課
TEL:0884-22-3413
FAX:0884-22-0727

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