公開日 2023年03月06日
※この講演会は令和5年2月17日に終了しました。
参加者の皆さまからの感想を一部ご紹介します!
- がん検診を受けていれば安心とはわかっていても、マンモグラフィ+超音波検査の重要性のところまでは知らなかったので、詳しく聞けて良かった。
- 乳がんは検診も大切ですが、自分で見つけることができる「がん」。日頃から自分の身体の状態に注意しようと思いました。
- 検診は毎年1回受けています。鎌田先生の講演をお聞きして、改めて必要性を強く感じました。ありがとうございました。
- 実際の事例を交えてのお話だったので分かりやすかった。早期発見の大切さ、発見しやすくするためにどうすればよいかが学べた。
参加者の皆さまからの質問に、鎌田先生からお答えいただきました!
Q1 自分が高濃度乳房か知る方法はあるのでしょうか?検診は受けているので、先生に聞けば教えていただけるのでしょうか?
Q4 何年か前に、マンモグラフィ検査で石灰化があると言われた。その後、5~6年後に受けた検診では無いとのこと。石灰化は自然になくなるのですか?
Q5 人間ドックでマンモグラフィと超音波、どちらか選ぶようになっています。両方はできないので、毎年交互に受けていますが、毎年両方する方がよいのでしょうか?
Q1 自分が高濃度乳房か知る方法はあるのでしょうか?検診は受けているので、先生に聞けば教えていただけるのでしょうか?
A 担当の先生に聞いていただければ教えてくださると思います。外来にモニターが設置されている場合は、ご自身の写真(マンモグラム)を確認できます。
Q2 自己触診の分かりやすいやり方を教えてください。
A インターネットで検索すれば、乳がん検診の啓発を行っている団体や病院のホームページに載っています。一応、当クリニックで使用しているパンフレットを市の保健センター宛に送っておきます。
Q3 乳がんかな?と思ったときは、どこに行けばよいですか?
A しこりなど乳がんを疑う症状のある場合は乳腺外来を標榜する診療所あるいは病院の受診をお勧めいたします。乳がん検診精度管理中央機構のホームページに、マンモグラフィおよび乳房超音波の読影医リストがありますので参考にしてください。
Q4 何年か前に、マンモグラフィ検査で石灰化があると言われた。その後、5~6年後に受けた検診では無いとのこと。石灰化は自然になくなるのですか?
A いわゆる乳腺症などの良性の石灰化は乳管内の分泌物に析出したカルシウムで、吸収されて無くなる場合もあるようです。がんの石灰化は腫瘍の中心部の壊死した部分にできますので、無くなることはありません。
Q5 人間ドックでマンモグラフィと超音波、どちらか選ぶようになっています。両方はできないので、毎年交互に受けていますが、毎年両方する方がよいのでしょうか?
A 40歳以上では基本は2年毎のマンモグラフィですので、その間に超音波検査を行う方法(交互)は、死亡率減少効果は担保したままでマンモグラフィで見つけにくいがんの早期発見に繋がるという意味で理にかなっていると思います。ただし同時併用のもう一つのメリットである特異度はやや下がります。例えばマンモグラフィで怪しい所見があった場合、超音波の所見によっては要精査しなくて済む場合がありますが、マンモグラフィだけだと要精査せざるを得なくなる訳です。
Q6 妊娠中に見つかる乳がんは発見の遅れにより、進行例が多くなるため予後が悪い・・・とお話がありました。産後の早いうちに乳がん検診を受けるのが良いのだと思いますが、授乳中の場合の乳がん検診はどのように受けていくと良いのでしょうか?
A 妊娠中は被爆の問題があり、産褥期(授乳期)は乳房が高濃度になるので、マンモグラフィは向いていません。基本は超音波検査となります。しかし、授乳期の乳腺は水分のため超音波検査で黒っぽくなるため、黒く映ってくる乳がんが見つけにくくなります(ちょうどマンモグラフィでの高濃度乳房と乳がんの関係の逆ですね)。出来れば妊娠性の変化が少ない妊娠初期(16週ぐらいまで)に一回受けていただくのがベストと思います。
令和4年度の乳がん検診は
令和5年3月31日まで受けることができます。
まだ、検診がお済みでない方は、ぜひお受けください!!