公開日 2023年01月26日
危険を「認知」する
人は日常生活で「認知」「判断・予測」「操作・行動」を常に繰り返しています。
危険の「認知」が遅れたことが「判断」の遅れや誤りを呼び、「判断」の遅れや誤りで「操作・行動」の遅れや誤りを引き起こし、事故が発生することになります。
追突事故に限らず「前をよく見て運転する」ことは安全運転の基本です。
追突事故が起きる原因
前方不注視
前方不注視とは脇見運転とも呼ばれ、運転中に何かに気を取られて視線を前方から外してしまう事をいいます。
風景や建物、看板を見ていた等があげられます。
スマホやカーナビの操作をすることも、前方不注視にあたります。「ながら運転」は絶対にしてはいけません。
運転中は前方から視線を外さないようにしてください。「たった2秒の脇見運転」で事故は起きます。
動静不注視
動静不注視とは、相手の車の存在は確認していたのに、その動きをよく見ていなかった事をいいます。「だろう運転」、「思い込み運転」ともいわれます。
相手の車がどのように動くのか注意することを怠っており、例えば「交差点もないので相手の車は止まらずにそのまま走るだろう」であったり「信号が青に変わったので前の相手の車はすぐに発信するだろう」と漫然と運転すれば思わぬ事故に繋がります。
追突事故を防ぐ
前方不注視や動静不注視。追突事故に限って言えば「前をよく見る」ことが最大の事故防止策と言えます。そのうえで、追突事故を防止する対策について。
走行中
スピードは控えめに、車間距離を十分に取る
時速40㎞で走行する自動車は、1秒間で約11m、2秒間で約22m、時速60㎞では1秒間に約17m、2秒間で約34m進みます。
「たった2秒間」の脇見で時速40㎞なら約22m、時速60㎞なら約34m進んでいることになります。
この「2秒間」に同一速度で前を走っている車がブレーキをかければ、次に前を見たときには、相手の車は「目の前」で急ブレーキをかけても間に合わずに追突が避けられないことになってしまいます。
また、脇見などしていなくても、車間距離が短いと急停車など突然の動きに対応できなくもなってしまいます。
スピードは控えめにして車間距離は十分にとってください。
早めのライト点灯
周囲が薄暗くなる薄暮時間帯(日没前後の1時間)は視覚機能が低下し、追突事故の発生が多い時間帯です。早めにライトを点灯して「視界の確保」とともに、自分の車の存在を前を走る車に知らせましょう。
自分が追突することを防ぐことはもちろんですが、追突されることを防ぐ効果もあります。
停止時
早めのブレーキ
自分が追突することを防ぐだけでなく、後続車に注意を促すために、停止する際には、早めにブレーキを踏んで、ポンピングブレーキを活用しましょう。ポンピングブレーキによって後続車が減速に気付きやすくなり、速度を落としながら停止してくれることになります。
停止時の車間距離
停止時に車間距離を詰めすぎていると、信号が変わった際に、前の車は発信するものと思い込んで発進したところ、未だ停止中であった車に追突、ということになりかねません。停止時に十分な車間距離を取っていれば、前に進む距離が長くなるので、追突する前に停止することもできます。
停止する際には「前の車の後輪と路面の設置点が運転席から確認できる位置」が停止の目安です。
発進時
前の車が動き始めてからブレーキから足を離す
発進時は、前の車の動きを確認して、ゆっくりとスピードを上げてください。特にAT車の場合、ブレーキから足を離すとクリープ現象でゆっくりと前進します。
このときに前をよく見ていないと、自分の車が前進していることに気付かずに追突してしまうこともあります。さらに前をよく見ないままアクセルを踏めば、衝突の衝撃は大きなものになります。
前の車が動き始めたことを確認してからブレーキから足を離し、一呼吸おいてからアクセルを踏み始めましょう。
今日の交通安全
運転中に仕事のことを考えたり、スマホの着信やメッセージが気になることもあると思います。
しかしそんな時こそ、目の前の運転に集中するようにしましょう。
追突事故を防ぐには、前の車の動きをよく見て「危険の認知」が遅れないようにするとともに、十分な車間距離をとりましょう。
今日も安全運転でお願いします。
市民生活課市民活動支援室(0884-24-8061)