平成29年12月 ゆく年に思う

公開日 2017年11月24日

もう12月、やっと12月。市民の皆さまはこの年の瀬にあたりどんな思いを抱いておられるでしょうか。
私個人は、今年の後半は逝(ゆ)く年といっても過言ではない半年でした。
今日まで、長年にわたり、厚い交誼(こうぎ)と指導をいただいた3人の先輩が鬼籍に入りました。1人目は、プロ野球名監督の上田利治氏(7月1日逝去、享年80歳)。故郷宍喰をこよなく愛し、勝負師としては球界一の智将として、凛とした精神力を持ちながら、人間として温かい包容力を持ち、多くの人々に慕われた方でした。私自身も大阪府豊中市や東京都新宿区の自宅に何回かお邪魔をし、その人となりに接してきただけに、残念でなりません。先日、宍喰町民センターで行われたお別れ会で、久しぶりに勝子夫人にお会いし、その思い出をより深くしました。
2人目は、香川県三豊市長の横山忠始氏(11月3日逝去、享年69歳)。横山先輩は、大平正芳元内閣総理大臣の秘書を経て、香川県議、平成5年から旧詫間町の町長を4期務めた後、実に7つの町を合併させ、初代三豊市長となり3期目を務めていました。同じ国会議員秘書として、大平首相を誕生させるべく共に都内の党員、党友を戸別訪問し、当時現職の福田赳夫首相に勝利し、戦後の日本で最も深い哲学を持った大平首相を誕生させることができました。同じ目標を持ち、地方自治の世界でも共に歩んできただけに無念でなりません。
3人目は、「えいちゃん」の愛称で親しまれたラジオ司会の草分け的存在、中村鋭一氏(11月6日逝去、享年87歳)です。ご存じの通り、熱狂的な阪神ファンとして知られ、阪神タイガースの歌を「六甲おろし」という通称で広め、背広の裏地には阪神のマークがデザインされていました。晩年はよく牟岐大島へ釣りに来られ、帰りには必ず阿南市役所へ寄ってくださいました。また、ラジオでも「阿南はええで。ええで」と宣伝していただき、徳島県阿南市の知名度を高めてくれました。もう、あの楽しいえいちゃん節が聞けないと思うと、寂しくてなりません。
さて、年末に悲しい文章を書きましたが、人生の鉄路は戻ることのできない片道切符。それだけに邂逅(かいこう)のあったさまざまな人々を心にとどめておきたいものです。
さて、年が明ければ、天皇陛下の生前退位のため、平成最後の年となります。また、明治維新から150年を迎えます。司馬遼太郎は、明治は〝志の時代〟だと表現しました。また、阿南市誕生60周年の年でもあります。
一つの区切りの年に、歴史という森に入り、過去を振り返れば、そこから、私たちの未来が見えてくるかもしれません。市民の皆さまのつつがなきご越年をお祈りいたします。

阿南市長 岩浅 嘉仁

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        上田利治氏直筆サイン

        野球殿堂入りを祝う会にて(平成15年12月)

中村鋭一氏釣果魚拓

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