市長通信-お元気ですか

公開日 2017年02月24日

2019年

 

 


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1月 新時代に立ち向かう

明けましておめでとうございます。
今年、私たちは2つの元号を生きることになります。それぞれの生涯でも感慨の深い年になることでしょう。
昨年末には、2025年の大阪万国博覧会が決定するという吉報がありました。前回は、1970年、「人類の進歩と調和」をメーンテーマに、3月15日から6カ月間(183日間)で、6421万8770人という史上最高の入場者を集め「経済大国日本」を世界へアピールしました。
私は、次回の万博は、前回以上の大きな意義があると確信しています。それは、2020年の東京オリンピックに向けて東京一極集中がますます加速され、東京首都圏とそれ以外の地域へと、日本の国が大きく2分された、いびつな現状を打破する可能性が生まれるのではないかと思っているからです。
東京と大阪の2眼レフの構造が構築されない限り、国土の均衡が保たれません。かつて、阪急の創始者 小林一三は、「政治の都・東京に対して、大阪は民衆の大都会」との至言を残しています。
今、東京圏3661万人(東京都1384万人、神奈川県917万人、千葉県626万人、埼玉県732万人)、大阪圏1823万人(大阪府882万人、京都府259万人、兵庫県548万人、奈良県134万人)。人口においてもこれだけの格差がありますが、政治は東京、経済は大阪と都市の役割を分担できれば、日本は生き残っていけるのではと考えます。
東京一極集中の加速は地方の余力を奪います。2014年に日本創成会議から、そう遠くない将来、全国の市区町村の半数896自治体が消滅するという衝撃的な発表がなされました。
大阪は、東京以上に個性に富んだ都市です。この街にはいくつもの形容詞があります。水の都、八百八橋、天下の台所、東洋のマンチェスター、本音の町、梅の都、商都、食い倒れの町、値引きの大阪…。画一化された人工都市・東京にはこれだけの形容詞はありません。
大阪圏の復活が、今後の日本の成長戦略に大きな影響を与えることになると思います。

阿南市長 岩浅 嘉仁

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2月 阿南の新成人は素晴らしい‼

今年、元日時点の新成人は全国で125万人(男性64万人、女性61万人)と、2年ぶりに増加しましたが、1968年に全国統計を始めてから最も多かった1970年の246万人の約半分、総人口に占める割合も0.99%と9年連続で1%を割り込んでいます。
3年後の2022年度から、成人の年齢が18歳に引き下げられますが、65歳以上の高齢者が現在約3500万人いる事を考えますと、少子化の現実が重くのしかかってきます。
そんな中、去る1月13日、平成31年阿南市成人式が行われました。
今年は、市民会館が休館のため、スポーツ総合センターで開催されました。当日の天気や駐車場の問題等心配な点もありましたが、実に整然として立派な式典となりました。来賓の方々からも「新成人は礼儀正しく本当に素晴らしい」と高い評価をいただきました。彼らを育てていただいた保護者の方々や恩師の教えの賜物だと感じる、厳粛で思い出に残る式典となりました。
新成人が生まれた平成10年は、本州と淡路島を結ぶ徳島県民の悲願であった明石海峡大橋が開通した年でした。全長3,911メートル。当初は強風や早い潮流、軟弱な地盤など厳しい自然条件から、実現不可能とも言われた大橋が、約10年の難工事を経て見事に完成しました。今年の新成人は、これからの人生、いかなる困難にも立ち向かい、歩を進めていく力強い星の下に生まれているのかもしれません。
私は彼らに、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村 智先生の言葉を紹介しました。先生は、山梨県北巨摩郡神山村(今の韮崎市)の農家に、5人兄弟の2番目の長男として生まれ、家業の農業に従事していたため、高校卒業まで勉強はほとんどしていませんでした。山梨大学卒業後、定時制高校の教師として5年間勤務。そこで学業に熱心に励む高校生に心打たれ、東京理科大学等の研究室に進み、努力を続けた学者ですが、「ノーベル賞をもらった人は日本に25人(当時)いるが、多くは田舎で子ども時代を過ごしている。子どもを本当にしっかり育てるには田舎の方が良い」と語っています。阿南は田舎かもしれませんが、それだけに新成人には大きな可能性があるんだと自信を持って欲しいと激励しました。阿南の新成人がそれぞれの夢をかなえることを期待したいと思います。

阿南市長 岩浅 嘉仁

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3月 新野高校に感謝し、富岡西高校の健闘を祈る!

私たちの阿南市から甲子園出場は、新野高校を嚆矢(こうし)とします。平成4年(1922年)、第64回春の大会に同校が創部42年目で悲願の初出場。市民を一つにして、阿南市に大きな希望の光をもたらしました。1回戦で古豪・横浜高校に7対3で勝利。この時の感動、感激は今でも語り継がれているほどの快挙でした。2回戦は三重高校に3対1で惜しくも敗れました。
そして、平成8年(1996年)、第78回夏の大会に出場。次から次へとヒットが続く「タケノコ打線」「ミラクル新野」「監督の力量」と評されながら、1回戦を2対0で日大山形に勝利。2回戦も強敵・明徳義塾に4対3で競り勝ちましたが、3回戦では伝統校・松山商業に8対2で敗れました。本県で甲子園に2度以上出場し、勝ち越しているのは、池田・鳴門・新野の3校だけです。
過去に、阿南市民と徳島県民の期待を背負って戦った新野高校の5回の戦歴が、今回の富岡西高校の出場につながったことを忘れてはなりません。
さて、富岡西高校野球部は、県内では2番目に古い創部で、実に120年目にして初出場を果たしました。この間、2001年、2008年にも21世紀枠の四国地区推薦校に選ばれながら、春は訪れず、まさに三度目の正直で今回の決定となりました。
私が富岡西高校野球部に誇りが持てるのは、ほとんどの選手が阿南市を中心とする県南の子どもたちだからです。地元の少年が、地元の少年野球チームを通して成長し、地元高校で技術を磨き、地元愛を胸にいだいて、全国のチームと対戦することにあると思います。今後、今回の富西出場により、県南の子どもたちが地元の高校に進学し、青春の底力を甲子園で発揮する端緒(たんしょ)になればと祈っております。
最後に、新野高校は今春から阿南光高校として、新しいスタートを切ります。ふるさと阿南のために大きな貢献を続けてきた新野高校に、心より感謝し、「新野高校よ、ありがとう。富西頑張れ!」と叫び、筆を置きます。

阿南市長 岩浅 嘉仁

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4月 日本にも病院船を

私は、衆議院議員時代に数年間、安全保障委員会委員を務めておりました。その時から2つの持論を持っていました。それは、日本も病院船を建造すべきだということと、沖縄の米軍基地負担軽減の問題です。
まず、申すまでもなく、日本は四面環海の国であり、海岸線が複雑に入り組んでいるため、その延長は日本の25倍の面積があるアメリカの1.5倍、26倍近くある中国の2倍以上あります。日本は島国ゆえに海に生かされ、海に苦しめられるのが宿命の国です。
外国においては、アメリカ・中国・ロシアが病院船を保有しています。特に充実しているのがアメリカで、2隻の大型病院船を保有し、米国海軍の「マーシー」(全長272メートル、総トン数54367トン、速力17.5ノット)は高性能で、1976(昭和51)年に就航したタンカーを大改造し、1986(昭和61)年から本格的な世界最大の病院船に生まれ変わりました。
医療設備は、手術室12室、集中治療室(ICU)80室、ベッド数1000床、X線室4室、CTスキャン室1室、血液銀行、酸素発生装置2台、視力検査室、歯科治療室など、そして船体中央部にはヘリコプター用の大型甲板があり、ヘリパッドから3基のエレベーターで診療室へ直行できるよう配置されています。また、特筆すべきは世界最先端の手術支援ロボット(ダ・ヴィンチ・エックス・アイ)も搭載されていることです。
「マーシー」は、アジア・太平洋地域での医療活動・文化交流を行い、災害発生時の救援活動の指導もしています。また、中国の病院船も、平時は発展途上国で医療活動を展開しています。
そんな中、先日の新聞報道によると、日本政府は海上自衛隊の艦船を、災害時多目的船(病院船)として運用する方針を固めたようです。日本の病院船については、東日本大震災をきっかけに、本格的導入が検討されてきました。震災当時、岩手・宮城・福島の被災3県の計380病院のうち300の病院が全壊あるいは損壊し、その機能が失われたといわれています。大切なことは、病院船は戦争ではなくあくまで災害対応(平和の象徴)としてとらえなければならないということです。
さて、1996(平成8)年、当時の橋本龍太郎首相は、モンデール駐日米国大使(元副大統領)と共同記者会見を開き、米軍普天間基地が5~7年以内に全面返還されると発表しました。しかし、いまだに返還は実現されていません。ご承知のとおり、辺野古問題を全国民が考えなければならない時が来ました。

阿南市長 岩浅 嘉仁

モンデール駐日アメリカ大使(元アメリカ副大統領)と筆者

      モンデール駐日アメリカ大使

      (元アメリカ副大統領)と筆者

   
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5月 令和

過(す)ぎ来(こ)し方(かた)「平成」を思いながら、新時代「令和」の市長通信第1号を執筆しています。
「五月の朝と新緑と薫風は私の生活を貴族にする」詩人・萩原朔太郎。令和元年の始まりが、このような爽やかな日であり時代であればと念じます。
近代日本の揺籃期(ようらんき)である「明治」は、志をもって坂の上の雲をめざした新国家建設の時代でした。
続く「大正」は、文化の開化、ロマンの時代。20世紀の青春とも評されましたが、歴史を振り返ると、太平洋戦争では、前線で戦った兵士のほとんどは、大正生まれの大正人だったという不幸な時代とも言えます。
続く「昭和」は、戦争と復興の2つの側面を持った、日本の歴史上、最も密度の濃い時代と言ってもいいでしょう。
そして「平成」は、「平和のうちにことを成就する」との願いが込められましたが、戦争はなかったものの、宣戦布告なしにやって来る大災害が続き、今後の本格的な人口減少と超高齢化の入り口の時代となりました。
さて、「令和」の時代についてですが、この時代の主人公となる全国の中高生、約2万1000人に、昨年末「読売中高生新聞」がどんな時代を求めるかとアンケートをしました。第1位「平和」8623票、第2位「安全」6117票、第3位「安心」4816票となり、編集者によれば、この3つは人の命を守ろうとする点で一致していると分析されています。私個人はこの上に「一視同仁」を加え、博愛の時代を求めたいと思います。
もうひとつ、時代の転換点の大きな話題ですが、5年後に発行される新札の話題です。
現在使用されているお札の肖像は、福沢諭吉56歳、樋口一葉23歳、野口英世41歳のものです。新札は、渋沢栄一70歳、津田梅子36歳、北里柴三郎57歳だそうです。
一万円の渋沢栄一は「日本資本主義の父」として「限りない資本を活用する資格とは何であるか、それは信用である」との持論で、経済と道徳の合一を唱え、氏が創業に関わった企業は480社余り、そのうち約300社が現在でも何らかの形態で事業を継続しています。
企業が本来持つ社会的責任を説いた渋沢が新札に採用されることは、現在の日本経済のあり方に大きな意義があると評されています。

平成31年4月16日書

阿南市長 岩浅 嘉仁

新紙幣デザイン(財務省HPより) 新紙幣デザイン(財務省HPより) 新紙幣デザイン(財務省HPより)
新紙幣デザイン(財務省HPより)新紙幣デザイン(財務省HPより)
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6月 人々を包み込む真にやさしいまちへ!!

あなん未来会議は、毎年2回ほど市役所で開いている意義深い会です。日本全体、あるいは世界全体の視点から、小さな小さな都市・阿南に対し、自由な提言をしていただいています。スポーツジャーナリストの二宮清純氏や、日本航空株式会社西日本地区支配人の中野星子氏をはじめ、さまざまな職種の方(約10人)がメンバーです。
特に二宮清純氏には、いつも実現可能で貴重なアイデアを提供していただいています。
例えば、「阿南市は野球のまちですね。四国は八十八カ所お遍路が有名です。ならば、阿南に89番札所、すなわち『やきゅう寺』を作ってはどうですか」。
この一言で、民間から多額の寄付が集まり、道の駅公方の郷なかがわに野球寺ができ、全国的に野球のまち阿南が有名になっていきました。
さて、前回の会議での二宮氏の発言です。「まずは、2020年と1964年の東京オリンピック・パラリンピックがどう違うかという点を押さえましょう。1964年は、日本全体が高度経済成長の右肩上がりの時代、いわば国全体が青春時代の真っ盛りにあった。この時の高齢化率(65歳以上の人口)は、わずか6%でした。しかし、2020年は約30%に達します。いけいけどんどんの成長一本やりでは、うまくいくはずがありません。『成長』に代わるコンセプトは何か。それは『成熟』です。だから、2020年はパラリンピックがより重要になってきます。障がい者の生活環境や、高齢者への優しい配慮、社会的弱者への温かいまなざしを持った行政に取り掛かるきっかけになるのが2020年の大会です。オリンピック・パラリンピックは、社会変革運動です。阿南市がその先頭に立つ施策を展開してください。まず、小さな取組かもしれませんが、市職員が点字名刺を持つことから始めませんか」。
この発言に、私はあらためて人にやさしい行政を足元からめざさねば、と思いました。この発言を受けて、ある幹部職員から私見をつづった文章が届きました。「点字名刺からみんなが幸せになる阿南市に…。人は誰でも何がしかのリュックを背負っている。苦手なことや難しいことを詰め込んで生きている。今、何も背負っていなくてもいつか背負うときがくる。坂道を上るときにリュックが重たいなあと思ったとき、周りの人がちょっと支えてくれたら、普通に上ることができる…。周りの人のリュックに気づき、そのリュックを少し支える手がすっと当たり前に出せる市職員でありたい。点字名刺運動をまず阿南市職員から広げたい」。市長としてうれしい限りでした。
最後にヘレンケラーの言葉で今回の市長通信を締めくくります。「人々の思いやりがあれば、小さな善意を大きな貢献に変えることができます」。

阿南市長 岩浅 嘉仁

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7月 3人のコメンテーター

今、3人の私の友人がテレビのコメンテーターとして活躍しています。
一人目は、政治評論家の有馬晴海(はるみ)君。
評論家も世代交代の時期を迎え、私を長年かわいがってくださった岩見隆夫氏は逝去し、森田 実氏もご高齢になり、テレビの出演も少なくなりました。
そんな中、今、ソフトな語り口と、洒脱(しゃだつ)な論評で人気が高まっているのが有馬君です。彼は大学卒業後、リクルート社に入社。当時、優秀社員ベスト10人の1人に入る成績を収めた唯一の男性社員だったつわものでした。
その後、国会議員秘書から政治評論家として独立。かつてポスト小泉レースにおいて用いられた麻垣康三(あさがきこうぞう)(麻生太郎・谷垣禎一・福田康夫・安倍晋三)という造語を発案し、一躍有名になりました。
テレビ出演の傍ら、自ら政治勉強会「隗始(かいし)塾」を主宰し、不肖私も講師を務めさせていただいたことがあります。
二人目は、末延吉正君。現在は東海大学教授ですが、元テレビ朝日政治部長として、久米 宏氏がキャスターを務めた「ニュースステーション」で大活躍しました。彼と私は大学の同級生で、大の仲良しです。
彼のさらに古い友人が安倍晋三総理です。2人は同郷の幼なじみで、今でも、深夜ひそかに総理公邸に足を運んでいるようであり、私は末延君の言葉から安倍総理の心情を推測しています。
現在、テレビ朝日系「大下容子ワイド!スクランブル」で、意気軒昂な姿が見られます。
三人目は、大門(だいもん)小百合氏。
英語の達人で、日本国内で最大の販売部数を誇る英字新聞「ジャパン・タイムズ」に入社。2013年に執行役員編集担当となり、100年以上続く同紙の歴史の中で初の女性編集責任者として活躍しています。
かつて、私が衆議院議員時代、彼女は国会担当で、アメリカはもちろん、中近東情勢などの的確なアドバイスをいただきました。
夫君の田中 宇(さかい)氏(国際情勢解説者)とともにハーバード大学に留学し、共著『ハーバードで語られる世界戦略』(光文社新書)を上梓されています。
現在、毎週日曜日早朝から東山紀之氏がキャスターを務める「サンデーLIVE!!」に月一、二回の割合で出演をしています。
電話一本で一番ホットな情報を提供してくれる3人の友人は、私の貴重な朋友です。

阿南市長 岩浅 嘉仁

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